国際大学(IUJ)大学院

[私立]

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国際経営学研究科
チョウドゥリ エルシャド アリさん
日本の社会、企業文化に精通しグローバルビジネスに貢献する
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先輩の声

国際経営学研究科

日本の社会、企業文化に精通し
グローバルビジネスに貢献する

国際経営学研究科
MBAプログラム
経営学(修士)   

チョウドゥリ エルシャド アリ
(Ershad Ali Chowdhury)
さん


バングラデシュ・チッタゴン出身。
1993年に来日。神奈川県にある総合大学の日本語課程(別科)で1年間日本語を学んだ後、工学部電子工学科に進学。大学院では工学研究科電子工学を専攻し、次世代の半導体材料について研究。修士課程修了後、大手電機メーカーに入社し、半導体デバイス部門にて半導体の開発と製造に携わる。
2016年9月より、国際大学でMBAプログラムを専攻。

未知の言語に挑戦し、日本の最先端技術を修得

20年以上も日本に暮らしているアリさん。アリさんが日本に来るきっかけはどのようなことだったのだろうか。

私は自立心が強く、早く親元を離れたいと思っていました。バングラデシュでも欧米に関する情報はあふれていていましたし、行ったとしても英語が通じますからコミュニケーションに困らないことは分かっていましたので、私は欧米にはあまり魅力を感じませんでした。バングラデシュの知人が何人か日本の大学に行っており、日本の情報を得ることは難しいことではありませんでした。子どものころに読んだ盆栽に関する記事などから日本の文化に関心を持っていたこと、「日本語」という未知の言語に魅力を感じたこと、1993年当時の日本が「電子立国」として世界トップレベルの水準にあったことなどが重なりあって「日本で電子工学を学ぼう!」と決心しました。
1年目の日本語課程では、大変苦労しました。1993年の日本の大学は、「成果を上げられない留学生は受け入れない」という姿勢でしたから、期限までに基準値の成績をとらなければなりません。周囲は中国や韓国からの留学生で、彼らの日本語の上達ぶりについていけず、半年ほど大きな壁に塞がれていましたね。外国語を学ぶことは言語を形で学ぶのではなく、その言語の背景にある文化や歴史、人々の心のありかたなども含めて理解することなのだと気付いてからは、壁が少しずつ消えていきました。その後、念願の電子工学を大学院まで6年間学ぶことになりました。

学内アルバイトで図書館スタッフを務めるアリさん。図書館スタッフは人気のあるアルバイトで面接などで決まる。

安定した環境から「冒険の旅に出よう!」と、MBAをめざす

日本企業で16年間勤務し、確実にキャリアを重ねていたアリさん。キャリアを捨ててまで大学院でのMBA取得をめざしたのはなぜなのだろうか。

16年間会社勤めをしていると、仕事にも熟達してキャリアもあり、発言権も持てるようになります。私が勤務していたのは日本でも有数の大企業ですから、収入も安定している。仕事にも慣れて、ある意味“楽”な環境になっていました。一旦立ち止まって自分のことを考えたとき「果たして今の私は、自分が持っている能力、ポテンシャルを最大限に発揮できているのだろうか」というわだかまりを感じました。自分は日本語をはじめ4つ以上の言語に堪能である。日本の社会でビジネスを行う時の失敗体験、成功体験がある。もちろん電子工学の専門家でもある。これらを生かして日本企業が海外進出を図る際のサポートや、海外企業が日本でビジネスを行う際のアドバイスなどで貢献できないだろうかと考えました。MBAを取得することは、その入り口に立つことです。安定した生活をやめて「冒険の旅に出かけよう!」と決めました。
とはいえ、国際大学のMBAプログラムへの入学は簡単ではありません。願書提出の際にTOEFL/IELTS/TOEIC、GMAT/GREの2年以内のスコアレポートを提出しなければなりません。基準点に達するためには勉強も必要ですし、受験料が高額な試験もあります。GMATは試験時間が4〜5時間にも及びます。まず、このハードルが高く、MBAプログラムを断念して国際大学のほかのプログラムに入学した友人もいるほどです。私は退職の引き継ぎや試験スコアの獲得、2年間の勉強期間中の資金作りなどを5〜6年かけて準備しました。

世界中から集まっている仲間との会話からも、新しい発見がある。

どのような状況下においても、最適な判断ができるリーダー力を学ぶ

国際大学は世界約50の国と地域から学生が集まり、共に学んでいる。アリさんは今どのようなことを学んでいるのだろうか。

MBAプログラムでは、さまざまなビジネス環境の中で、常にベストな判断を下すための科目を学んでいます。授業のほとんどがグループワークで進められます。「経営戦略」では、ヨーロッパ、アフリカ、アジア、南米の学生がテーマに沿って議論します。それぞれ文化的背景や社会規範が異なりますから、私が考えてもみなかった発想が飛び出すこともあり、驚かされることもありますが、この科目では、いかに柔軟性をもって事象に対応していくかを学びます。「コンピュータ支援の思考決定モデリング」では、さまざまな条件をコンピュータに入力し、数学的に成功の確率やリスク度合いなどの選択肢をアウトプットします。重要なのは、アウトプットされた情報を自分の判断材料としてどのように用いるかということです。コンピュータがはじき出す結果は60〜70%の確率で、100%の成功はありません。
興味深い科目は「財務会計学」です。企業の財務状況を観察し、研究することでその企業の健全性やリスクをひも解いていく学問です。財務状況を記すバランスシートは数値の列記ですが、その数値をどう見せるか、どう読み解くか、数値の中に潜む物語(企業経営のストーリー)を解き明かしていきます。

分析や解析の先にある経営の判断力を自分のものにするためには、情報の収集方法や分析・解析方法も理解しておく必要がある。

世界中から集まる仲間との学生活の中で得るものは大きい

国際大学での生活をアリさんはどのように感じているのだろうか。国際大学ならではの魅力について伺う。

国際大学はいわば『小さな国連』です。キャンパス内に寮がある全寮制。全寮制の良さは、授業のみならず、普段の何気ない生活でも世界を体験することができます。キッチンで料理をしていると、隣りで南スーダンの学生が見たこともない料理を作っている。でき上がったお互いの料理をシェアして食事をすることもよくあります。なかなか出逢うことのない人々と共に生活し、さまざまな文化や生活習慣を知ることは私の人生の貴重な財産となります。
MBAプログラム終了後は、グローバル企業に対するコンサルティングの仕事ができたらと考えていますが、もうひとつ、ソーシャルビジネスと6次産業を結びつけるような新しいビジネスの創出もイメージしています。子どものころに赤十字社を通じてスラム街の子どもたちに文房具を贈るボランティアをして以来30年、ボランティア活動を続けています。東日本大震災のボランティア経験から、熊本地震のボランティアでは状況に応じたチーム結成やチームのまとめ役も務めました。このような経験と、国際大学での学びや人との出会いを生かしたビジネスは、祖国バングラデシュと、日本に貢献できるものになるのではないとか考えています。

MBAプログラム修了後は自分の経験や知識をフルに活用して、日本企業の海外進出にも貢献したい。