田園調布学園大学大学院 人間学研究科 子ども人間学専攻

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CLOSE UP! 教員インタビュー

人間学研究科 子ども人間学専攻

時代とともに変わる“保育のあり方”に適応する広い視野と高い専門性を磨く

人間学研究科
子ども人間学専攻
仙田 考(せんだ こう)准教授

1995年、千葉大学園芸学部緑地・環境学科卒業後、2002年英国レディング大学大学院園芸・ランドスケープ学専攻博士課程修了・PhD取得。帰国後、環境デザイン研究所研究員・プロジェクトマネージャーを経て、日本大学芸術学部、昭和女子大学、白百合女子大学、お茶の水女子大学、東京学芸大学、白梅学園大学大学院、田園調布学園大学大学院での非常勤講師、鶴見大学短期大学部准教授を経て、2021年4月より現職。子ども環境、自然環境、および環境とのかかわりについての教育、研究、創生を専門としている。

校庭や園庭の環境と質を考え、子どもたちに出会いと遊びの機会を提供

仙田先生のご専門である「子ども環境」「自然教育」とはどのような研究でしょうか?

私は大学時代に「環境教育」と出会い、以来、子どもの屋外活動の“原点”ともなる学校の校庭や幼稚園・保育園の園庭の環境と質、そこでの活動のあり方について研究を続けています。2001年に厚労省が園庭設置の規制緩和を行ったことで、今、都市部においては園庭のない保育所も少なくありません。しかし、例え園庭が狭い、あるいは園庭がないという状況においても、屋外との出会い・遊びは子どもたちの成長・好奇心を育む重要なプロセス。そこで近くの公園に行く間に出会う街や人、すべてを“遊び場”として活用するなど、今ある環境をどう生かし、子どもに遊びの広げていくかを考えていきます。

担当授業の中では、自分で蒔いた種を自宅へと持ち帰り、育てるといった実践的なことも行っています。植物を育てる中で直面する問題や課題と向き合い、それを解決するために考え、行動するという過程はまさに子どもの保育と同じ。こうした実践的学びの中で世界観や知識を広げ、保育の実践の中で「省察できる力」を磨いていきます。

幼児の可能性、人間のすばらしさへの気づきから、新しい教育観を創造

こうした学びを通じて、どのような人材を育成したいとお考えですか?

時代とともに保育のあり方も変わり、以前は一斉保育で「みんなでこれをやりましょう」というのが主流でしたが、今は、子どもたちがさまざまな選択肢の中から自分で遊びを作り、見つけ、楽しみ、そこに保育者のかかわりがある、という「子ども主体の保育」が中心になりつつあります。日々、子どもたちは自然や人、社会などさまざまな環境と出会う中で、いろんなものに気づき、考え、工夫しながら成長していきます。そうした子どもたちの気づきや学び、好奇心、探求心などを大切にしながら、保育者としてどう関わっていくかを考えていきます。

そのためには専門領域だけでなく、保育や子どもに関することだけに留まらない幅広い知識も必要になってくるはずです。自分の知識の幅・世界を広げると同時に専門領域を深める本専攻の「省察力を磨く」学びを通じて、自身のこれまでを振り返り、身に付けた新たな視野、視点を保育の現場はもちろん、子どもに関するさまざまな分野・事業に生かしていただきたいと思っています。

より広く、より深く。学びの幅・繋がりを広げ、高次専門知識と実践力を磨く

人間学研究科子ども人間学専攻の学び・研究の特色を教えてください。

本専攻では「子どもを人間としてみる」という新しい保育観に立つ「子ども人間学」の教育と特色とし、子どもという存在を通じて、人間とは何かを探求し、子どもの育ちと保育のあり方を追究しています。現在、本専攻で学んでいる学生は、実際に保育の現場や子どもに関連する事業に携わっている社会人の方が中心。それぞれの現場での経験を積む中で、自分の保育のあり方やスタイルに課題や疑問を感じ、その答えを自分で見出すきっかけを求めて学んでいるという方も少なくありません。

本専攻では、専門領域の学びを深めることはもちろん、「人間学概論」や「子ども人間総論」などの基本科目・基礎科目において、哲学や文学、芸術といった幅広い分野の知識を修得、日々の実践の中で解決するべき課題を発見し、適切かつ柔軟な対応を生み出すことのできる「省察的実践家」の育成をめざしています。本専攻で今の新しい保育のトレンドの考え方や、幅広い知識を身に付け、自分の保育のあり方を改めて見直す機会にしていただければと思っています。

大学院の学びを機に自らの保育・人生を見つめ“新たな一歩”を!

「現在の仕事を問い直したい」「成長をしたい」人に広く門戸を開放

どのような目的を持った方に学んでほしいと考えていらっしゃいますか。

本専攻には保育・幼児教育を含めた分野においてのトレンドや最新情報、国内外の状況に精通している教員が多く在籍しています。また、保育だけでなく、看護や社会福祉の現場で働く方や、子どもに関連した商品やサービスを提供する企業の方なども在籍されており、さまざまな交流を図ることもできます。これまでの業務の中で、何かしら自分のターニングポイントを感じて「自分を変えたい」と思っている方や、自分の人生や仕事を見つめ直したいと考えている方には、大学院での2年間、3年間を、その方向性を決めるきっかけにして欲しいと思っています。

また、本専攻を修了することで取得できる幼稚園教諭専修免許を生かし、保育の現場で後進の指導を含めたリーダー的存在として活躍される方、研究者の道へ進まれる方、講師として後継者養成の道に進まれる方など、卒業後の進路もさまざま。学部生、社会人問わず非常に幅広く門戸を開いていますので、ぜひ多くの方に学んでいただきたいですね。