医療・福祉系大学院ってなに?

急激な高齢化の進展により福祉の重要性は増している。2000年4月には介護保険制度がスタートするなど、福祉や介護の専門家の需要は高まる一方だ。とはいえ、専門家養成のための福祉系大学院となると数は多くはない。大学院には福祉現場で広く活躍できる社会福祉士の受験資格を得られるコースもあるが、受験資格取得だけなら福祉系大学などさまざまなルートがある。必ずしも大学院で学ぶ必要はない。
大学院で学ぶ意義は、保健・医療・心理など深く幅広い知識や福祉施設のマネジメントを学ぶことができることにあり、現場でのサービス提供者としてはもちろん福祉施設や公共部門での福祉のリーダーの育成を目指すものでなければならない。

看護系大学院も単に看護師を目指すだけなら大学院は不要だ。医療の多様化・高度化、患者のQOL(生活の質)重視に伴い、看護に対してもより高い専門能力、深く幅広い知識、豊かな人間性が必要とされるようになっている。そのために、医療現場で看護のリーダーとなれる人材、専門知識を生かし、行政、または他業種でも活躍できる人材の必要性から大学院の設置も増えてきているのである。