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人間社会研究科
秦桂春さん
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先輩の声

人間社会研究科

「興味」が最大の原動力

人間社会研究科福祉社会専攻
(修士課程修了)
秦桂春さん

中国政府系の職場で技能人材育成・派遣に関する仕事に携わり、2012年に中国国家外国専家局と法政大学の交流事業の交換研究員として、法政大学の沖縄文化研究所で日本の文化等を学ぶために3か月ほど留学。その間に現代福祉学部のカリキュラムを知り、同大学院の人間社会研究科福祉社会専攻の科目に興味を持ったことから日本の介護に関心を寄せる。2018年9月に中国の仕事を辞めて日本に留学することを決意。法政大学の日本語教育プログラムを半年受講し、福祉社会の知識や研究計画書の書き方等、能力の向上を図りながら、大学院入学試験の準備をした。2019年4月、法政大学大学院の福祉社会専攻に入学。現在は、中国青島で大学院での学びを生かし、高齢者福祉や環境保護に関する仕事に従事している。

自分のニーズによる判断が重要

数ある大学院の中から本研究科・専攻を選ばれた理由をお聞かせください。

中国では長年にわたり職業能力開発の仕事に携わってきましたので、近年来、中国でも高齢化社会が進む中、介護・技能人材育成のあり方に関して興味を覚えました。2017年に、法政大学国際交流センターを訪問した際、大学院人間社会研究科には、高齢者福祉、保健医療福祉、アジア地域開発等分野で活躍されている先生がいらっしゃることや社会人にも学びやすい環境・制度を整えていることを知りました。特に、福祉社会専攻は社会人・外国人留学生入試を実施していて、指導を希望する先生と出願前に個別面談ができる点が強く印象に残りました。さらに、人間社会研究科福祉社会専攻は、Well-beingの理念を掲げている点や、地域開発や高齢者・介護に関する専門知識等が私の研究テーマと合っているのが魅力的に思えたため、本研究科・専攻を選びました。

多角的な指導と多面的なサポート

実際に入学してみて、印象的だった点、良かった点をお聞かせください。

人間社会研究科は東京都町田市の多摩キャンパスにあり、緑が多く、開放感にあふれて、図書館や大学院生共同研究室も利用しやすく、研究に適した雰囲気が印象的でした。
大学院での学習と生活を顧みると、一番良かったところは、修士論文を作成する過程で、指導教員・副指導教員の指導のもとで構想検討会や、構想発表会、中間発表会、修士論文発表会等を通じて、研究科の様々な専門の先生方からアドバイスをいただけた点です。多角的な視点からリサーチクエスチョンを行う点で、これを踏まえて、更に研究調査を実施し、ステージを一段一段上がり、じっくり仕上げることができました。
また、チューター制度もとても良かったです。外国人留学生にとって大変役に立ちました。私の場合は、1年次は、博士2年生のチューターから、学習上の指導や研究上・生活上の助言をいただきました。2年次は、論文執筆に際しての日本語表現に関する指導を受けました。そのおかげで、修士論文を仕上げる際、日本語の表現に苦労することなく、順調に終えることができました。

法政大学多摩キャンパス

理論と実践の両輪から知見を広げよう

カリキュラムは、どのような点に満足していますか?

福祉社会専攻のカリキュラムは、専攻の基礎となる「専門共通科目」と「専門展開科目」のソーシャルワーク系、システム・マネジメント系、コミュニティ・デザイン系、及び修士論文の指導やフィールドワークを通じた研究指導を行う「演習科目」によって構成されています。本研究科のカリキュラムは、多岐にわたり科目を選ぶことができます。講義は、幅広い研究領域の先生方から専門知識を受けることができます。また、講義は少人数で行われるため、授業中に院生の誰もが発表する機会があり、ディスカッションでは、幅広い視点から議論したり、意見を深め合ったりしました。多角的な視点による意見を受け止め、自分なりの個性がある論文をまとめることができたのは、この大学院のカリキュラムでの勉強のおかげです。
特に満足している点としては、例えば中村律子教授の「高齢者福祉特論」は、福祉社会専攻と臨床心理学専攻の大学院生が受講しているので、福祉と心理の両面からディスカッションができ、異なる視点からより深く理解することができました。また、佐野竜平教授の「国際協力特論」は、アジアに関する最新情報を即座に解析しており、パワーポイントを最大限に活用されていました。フィールドワークを通じた「演習科目」もあり、理論と実践の両輪から知見を得ることができました。

介護技能実習生の受入監理団体への研究調査

学業と仕事との両立が可能

仕事と学業の両立についてお聞かせください。

福祉社会専攻は、社会人に学びやすい環境と制度を整えているので、仕事をしながら学業を続けることも可能です。多摩キャンパスだけでなく、都心部の市ヶ谷キャンパスでも授業が開講されています。講義は木曜日、金曜日は多摩キャンパスに集中しており、市ヶ谷キャンパスでは、月曜日と火曜日の夜間も講義を受けられます。
私の場合、希望する講義を毎週の木曜日、隔週の土曜日に多摩キャンパスにて学び、月曜日と火曜日は仕事が終わってからの夜間を利用して市ヶ谷キャンパスで講義を受けました。1年生の時は、修士論文提出の条件となる単位を全て修得しました。2年生の時は、研究調査と修士論文を主とするため、時間的に余裕をもてるように、2科目程度の講義を履修しました。仕事は、研究テーマに関わる内容だったので、業務の遂行も修士論文の作成に役に立ちました。

福祉社会専攻の同級生

大学院で身に付けた福祉社会の理念を生かし、社会でチャレンジしてみよう!

今後の目標をお聞かせください。
本研究科・専攻で生かした知識をどのように生かしていきたいですか?
現在のお仕事にどのように生きていますか?

これから、法政大学大学院で身につけた福祉社会の理念を生かし、福祉コミュニティの分野で、人々のWell-beingの生活を実現するため、尽力していきたいです。
近年来、中国では高齢化社会が驚異的なスピードで進行しています。介護人材育成は、社会の喫緊の課題となっています。日本が高齢者・介護分野で蓄えた経験とノウハウは、中国にとって好ましい事例です。そのため、講義では、日本の高齢者の現状から介護保険制度・理念まで幅広く学ぶことができました。特に勉強になった「尊厳の保持」と「自立支援」という介護の理念を、今後中国の高齢者福祉分野で生かしていきたいと思います。さらに、本専攻で地域福祉や障害者福祉の知識を得ることができたので、今後はより包括的な介護支援計画を国レベルの高齢者事業で活用できればと思っています。
現在の仕事については、帰国後に福祉関係の仕事を探しました。いろいろ考察と調査を行った結果、先ず環境保護を含む福祉関係のNPO法人を立ちあげることにしました。法政大学大学院の福祉社会専攻で学んだCSR経営理念を使ってシミュレーションしてみたいと思います。

中国で福祉社会の理念を生かし環境保護に関する会社を起業

事の成否は人の努力次第で決まる。まず一歩踏み出してみよう!

最後に、今後、入学を検討している人たちへのメッセージをお願いします。

「志有る者は事竟に成る」ということわざがあります。私も当初、留学生かつ社会人として大学院に入学するにあたり、様々な困難がありました。ただ達成感を味わった時の満足感と喜びは最高です。目標を設定し、しっかり準備して最後まで諦めず、覚悟をもって、初心を忘れずに最善を尽くせば、必ず良い結果が出ます。
みなさんの成功を心より祈っています。