先輩の声

修士課程
原賀 祥乃さん
埼玉大学教育学部保健体育専修(当時)卒業後、保健体育教諭として日本の教育現場に携わる。その過程でJICA海外協力隊としてアフリカへ。任国の体育教育を学びながら日本の体育教育等を広めるなど活動を終え、教職に復帰している。2025年からは仕事を継続しながら、東洋英和女学院大学大学院に通っている。
熱量を持った先生方からのご指導を受けられる
この研究科を選んだ理由をお聞かせください。
アフリカに飛び込み、自分という人間の無力さを思い知ったことが進学へのきっかけでした。現地での思い出をただ語るのではなく、学術的視点を持って経験を紡ぐ人間を目指したかったという意で、帰国後すぐの進学を希望しました。仕事と両立しやすい夜間大学院であることだけでなく、文献や書籍、学生の経験から考えを引き出すように努めてくださる熱量を持った先生方からのご指導を受けられることに悩む時間は多くかかりませんでした。また、学習成果を論文とコアレビューから選択できるため、関心トピックが複数ある自身にとっては適性を感じました。
学びたいことを精選する勇気をもち、抽象的な考えを、より具体的に
入試に際して行った対策などあればお聞かせください。
アフリカでボランティア活動をする傍ら、東洋英和女学院大学大学院のプログラム履修生として1年間オンラインで授業を受けていたことは総合的に良かったと感じています。入試以前から、先生・学生さんの雰囲気を感じ取ることが出来ただけでなく、コアレビューの発表を聴講する機会を頂けたことは、先を見据える上で大いに役立ちました。私は、推薦入試を受験したため、志望理由書と面接試験の準備を行いました。受験を志した当初は、関心分野について学びたいという大まかな思いでしたが、入試に向けて自分の考えを整理・精選していく必要性を感じました。諸問題を汎用的に捉えるようになってからは、関心分野の内容をより精選していく努力をするようになりました。大変ありがたい話なのですが、複数の人に志望理由書を読んで頂くことが結果的に自己の考えを最も良く整理する手立てになっていたように思います。
自分に必要な情報に対し、日頃からアンテナを張る
仕事と両立するコツについてお聞かせください。
まだ、本入学をしてから間もないため両立できているかは定かではありませんが、両立するために書籍を読むことを日々意識しています。気張らずつまみぐいをするように文献を見ることで肩の力も抜け、自分が必要な情報に対し日頃からアンテナを張るようになりました。私は、昨年度にプログラム履修生として一部単位を取得していた分をもとに計画的に履修しています。先生方は仕事をしながら学ぶ社会人への理解があります。おかげで仕事の繁忙期を考慮しながら、オンライン授業を選択できたり、授業中のプレゼンテーションの日を調整していただいたりして仕事を理由に学びを止めずに取り組めています。
協働の価値を伝えていける大人でありたい
今後の目標をお聞かせください。
それぞれバックグラウンドや経験、年齢も違う方々と共に、問や課題に向き合う授業は充実感を感じることができます。授業を通じてどのような立場や根拠をもとに世界情勢を見るのかで物事の見方・考え方がこれまでと変容してきました。それらは、世界で起きている事柄をより身近に感じさせてくれます。私は、日々教育現場で未来を担う生徒たちと過ごしていますが、大学院の学びが地球規模で教育を考える視点を与えてくれているように思います。教育は時制を問わず、多岐分野にわたって重要な要素だと認識しています。先行き不透明な時代だからこそ、協働の価値を伝えていける大人でありたいです。