大学院進学ガイド 入試に備える

大学院進学の希望をかなえるには、もちろん入試対策は欠かせません。志望する大学院を絞り、早めに準備を始めましょう。複数校を併願する場合はそれぞれの大学院に合わせた入試準備が必要となり、その分時間もかかります。
特にTOEIC(R)やTOEFL(R)のスコアを義務付けている大学院を志望する場合は、出願までにスコア通知を得られるように計画的に受験しておく必要があります。
情報収集と必要書類の準備、試験対策を計画的に進めましょう。
◎情報収集が第1ポイント
大学院によって、入試項目も内容も、必要とされる書類も異なりますし、出願時期や入試時期も異なります。
また過去問が閲覧できる大学院もあるので、事前にきちんと調べて入手しましょう。

一般的に必要とされる書類

○入学願書
○卒業証明書、成績証明書
○志望理由書
○研究計画書 

どの書類も大切ですが、この中で特に時間をかける必要があるのは、研究計画書です。選考における重要度は高く、面接試験も研究計画書に述べられていることをベースに進められることが多いので、しっかり時間をかけて準備しましょう。

入学願書

願書配付時期は、大学院によって異なります。
最近は大学院のWebページで配付時期や配付開始を告知しているところが多いので、事前に確認しておきましょう。

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卒業証明書、成績証明書

卒業証明書や成績証明書、卒業見込証明書などは、申し込んでから発行されるまで、意外に時間がかかります。あとで慌てないように、早めに必要書類を確認して、提出準備を始めましょう。

志望理由書

志望理由書には、志望する大学院の研究科へ進学したい理由を記述し、加えて研究したいテーマと自分の将来に関するビジョンなどを明示します。その際、ポイントになるのは自分自身の経験と、それに基づく思考が述べられているかどうか。一般論や他人の言葉でなく、進学に対する自分の考えやビジョンをわかりやすく記述しましょう。
志望理由書は読みやすさが重要です。

書き方アドバイス

○進学希望に至った理由を自分の経験を基に書く。
○入学後に学びたいテーマと学んだテーマを将来どう生かしたいかを述べる。
○読みやすく、わかりやすく、誤字・脱字がないように書く。

研究計画書

選考時に重視される提出書類が、研究計画書です。ここに記載されている内容から、考えている研究テーマや、それを選んだ背景となる本人の経験や過去の研究、大学院進学に対する意欲まで伝わるものです。
研究計画書はもちろん研究したいテーマについて書く書類ですが、自分一人の考えではなくそのバックグラウンドになっているこれまでの研究の成果を前提に記述します。
つまり、自分が取り組みたいテーマについて、過去にどのような研究者がどのような論理を展開してきているか、現在は研究がどのように行われているのかを理解した上で、自分の意見を展開していくのです。
そのためには多くの文献にあたらなければなりませんし、消化する時間も必要です。受験を決めたら、すぐにでも取り組みたいくらい労力を要する書類なので、2か月以上は要するつもりで取り組むのがよいでしょう。

書き方アドバイス

○研究したい課題について、既に行われている研究を調べ、関連書籍や論文を読み込む。
○具体的にテーマを決め、現在までの理論や学説をまとめ、それらに対する意見や課題を提示。
○読みやすく、わかりやすく、誤字・脱字のないように書く。