研究科・専攻
人文社会科学研究科

人文社会科学研究科は、日本語日本文学専攻、言語文化専攻、歴史文化専攻、法・政治学専攻および経済・経営学専攻の5専攻(修士課程)から構成され、2026年4月には、博士後期課程を設置する予定です。大学院生として必要となる共通知や専門分野に偏らない学際性を身に付けることを目的として、専攻を横断する「研究科共通科目」を設置するほか、学生の目指す進路や研究に有益である場合は、他専攻の科目を履修することができます。多様な背景を持った学生を受け入れるため、修士課程では、多彩な入試区分(一般・社会人・留学生・学内特別・卒業生特別・税理士選抜)を設けてます。
HPアドレス https://www.chukyo-u.ac.jp/educate/hass/
日本語日本文学専攻【修士課程】
学校教育・行政機関等において指導的な役割を担うことのできる人材を養成
長い歴史を持つ日本文学や日本語に関する広範な知識および本文読解能力を有し、日本の伝統文化の本質を明確に自覚・継承して後代や他者に伝えていく者として、あるいはメディアや実地調査等に基づいて現代の文学・言語に関わる諸問題を分析し、解決策を立案できる者として、学校教育、行政機関、企業、社会教育施設、出版および国際交流の場等において、指導的な役割を担うことのできる人材を養成します。
◆日本文学の専門知識や新しい視野を獲得する科目群
日本文学研究の基礎や最新動向が学べるオムニバス講義や、日本文学に関する様々な専門知識を修得できるように上代から近代まで時代毎の特論や漢文学の特論を開講、さらに書道を専攻する教員など多くの専門家を配し、日本文学はもとより、広く日本語文化に関連した研究に対応できる陣容を整えています。研究指導や論文執筆指導によって、文章を深く読み解く力、表現の意図を的確に見抜く力を養い、新たな視野の獲得を目指します。論理的な文章力、研究で得た専門知識を他者に正しく伝えることができる能力も培います。
言語文化専攻【修士課程】
自律的な研究者・語学の教育者を養成
複言語・複文化主義の見地に立ち、多様な文化的価値観が混在する現代のグローバルな社会状況において、複数の言語運用能力とその背景となる多様な文化的・歴史的知見に基づき、人間社会の根幹を形成する種々の言語文化活動を対象として、今日の社会の諸問題について深く考察し研究を行うことができる自立的な言語・文化・歴史研究の研究者、初等・中等および高等教育機関における語学の教育者を養成します。
◆英語科教育インターンシップ科目の設置
学校との連携による指導体制のもと、現場に即した知識と経験を深める英語科教育インターンシップを開設します。中学校・高等学校の教育現場で教育指導の実務経験を積むことで、専修免許取得に向けた現場体験の経験値を獲得し、修了後、現場での即戦力として活躍できる価値を与えるとともに、現場に即した高い知識と経験を提供することを目的とします。
歴史文化専攻【修士課程】
社会教育・まちづくり等の場において指導的な立場で活躍できる人材を養成
日本の歴史文化を中心とした広範な専門知識および史資料読解力を有し、その知識・能力をもって史資料や史跡を今の時代に活用し、次世代へ向けて保存・管理する者として、あるいは広く歴史や伝統を踏まえた地域社会の発展を推進する者として、博物館その他の社会教育、自治体史編纂、まちづくり、学校教育、出版および観光等の場において、グローバルな視野に立ちながら指導的な立場で活躍できる人材を養成します。
◆歴史学研究の専門知識や課題・価値を発見する能力を養う科目群
歴史学研究の流れ、史資料に関する知識など歴史学研究の基礎を学べる講義や、歴史学研究に関する様々な専門知識を修得できる「日本史」「外国史」「文化財保存と活用」「歴史科教育」などの特論を開講します。各分野に関するこれまでの研究成果に学びつつ、今日的研究課題を発見する能力を養い、個別の歴史資料や史跡、伝統的習俗について、その意義や価値を見出す能力を養います。
法・政治学専攻【修士課程】
法務部門や国際協力等の場において活躍できる人材・税理士等の専門職に就く人材を養成
法学または政治学に関する広範な専門知識、思考方法および問題解決方法を修得して、その知識や方法を活かして、ますます高度化・複雑化する課題の解決に有効な提言をできる者として、あるいは国際政治や国際関係の視点から国際的諸問題の解決に貢献できる者として、行政機関、企業の法務部門および国際協力等の場において活躍できる人材並びに税理士や司法書士等の専門職に就く人材を養成します。
◆税理士(税法分野)を養成
租税法を専門とする教員のもとで、税法に属する科目の研究を行って修士論文を作成し修了した後に、修士論文を国税庁に提出します。認定された場合、税法に属する科目3科目のうちの2科目が免除となります。税理士業務は、税法、憲法はもとより、会社法や民法、その他の特別法等と関係しますので、他の法律科目の専門知識を身に付けることはとても意義のあることです。また、税理士となった後も税務訴訟の補佐人を務めることもあり、弁護士とともに法律を検討する際や、毎年改正される税法について、大学院での研究活動で身に付けたノウハウはそのようなときに役立つでしょう。
経済・経営学専攻【修士課程】
研究者・学問研究と社会の結びつきに資する専門職業人を養成
経済学または経営学に関する広範な知識を身に付け、経済学または経営学の視点から、経済社会や企業等様々な組織における諸現象・諸課題を分析し、創造的に解決する能力を持った人材を養成します。経済学・経営学の学問の発展と新しいパラダイムの構築に資することのできる研究者および高度な専門学識を通じて学問研究と社会の結びつきに資する専門職業人を養成します。
◆税理士試験「会計分野」1科目の免許申請が可能に
会計学を専門とする教員のもとで、会計学に属する科目の研究を行って修士論文を作成し修了した場合は、税理士試験の会計分野1科目の試験免除申請が可能となります。その後、国税審議会の認定を経て、会計学に属する科目2科目のうちの1科目が免除となります。
人文科学専攻*【博士後期課程】
多角的視点と高度な専門性を養成
日本語日本文学領域、言語文化領域および歴史文化領域の3領域を教育・研究の対象とし、自らの専攻領域の研究に関する方法論と高度な知識を身に付け、日本の文学・言語・歴史、世界の言語・文化に関わる課題について、多角的・総合的に分析して解決する能力を養い、多様な分野や立場の人々との協働により、新たな「知」を創出して、研究成果に基づく自らの専攻領域に応じた社会貢献を積極的に進めることのできる研究者および高度専門職業人を養成します。
*2026年4月開設予定。記載の内容は変更になる場合があります。
社会科学専攻*【博士後期課程】
制度を知り、社会を動かす「知」を養成
法学領域、政治学領域、経済学領域および経営学領域の4領域を教育・研究の対象とし、自らの専攻領域の研究に関する方法論と高度な専門知識を身に付け、国際社会及び日本社会における法律、政治、経済、経営等の社会的システムや制度に関わる課題について、相互理解、相互発展の観点から多角的・総合的に分析して解決する能力を養い、多様な分野や立場の人々との協働により、新たな「知」を創出して、研究成果の社会的還元を積極的に進めることのできる研究者および高度専門職業人を養成します。
*2026年4月開設予定。記載の内容は変更になる場合があります。
心理学研究科
実験・応用心理学専攻/臨床・発達心理学専攻【博士前期(修士)課程・博士後期課程】

現代心理学の主要な領域である4系=実験・応用・臨床・発達をベースに教育研究
本研究科は、実験・応用心理学専攻と臨床・発達心理学専攻の2専攻で構成されており、人間の心理や行動に関わる幅広い領域をカバーする研究・教育を行っています。また、社会の中の様々な問題解決に関係して、総合的な人間理解を可能にする研究・教育体制を整えています。本研究科の具体的なカリキュラムの特徴としては、修士課程での「心理学論」や「心理学研究法」など、専攻や領域にとらわれない基礎的な授業科目を重視していることがあげられます。
本研究科では、現職者など社会人の大学院入学希望者に応じるために、博士前期課程(修士課程)に限って社会人入試を行い、特に有職者の履修を考慮して昼間(第1〜5時限)と夜間(第6・7時限:18:20〜21:30)の授業時間帯を設ける「昼夜開講制」を実施しています。(ただし、課程修了の要件に加えて臨床心理士および公認心理師の資格を得ようとする場合には、夜間開講の授業だけで所定の単位を充足することは不可能です。)
HPアドレス https://www.chukyo-u.ac.jp/educate/psychol/pg/
◆臨床心理士養成第一種指定大学院
臨床・発達心理学専攻のうち臨床心理学領域は、日本臨床心理士資格認定協会による臨床心理士養成第一種指定を受けています。従って、指定科目を修得することで博士前期課程(修士課程)を修了した年に同協会が実施する臨床心理士の資格試験を受けることができます。
◆「公認心理師」受験資格取得対応カリキュラム
指定科目を修得の上、心理系学部を卒業された方については、指定の本学開講科目を修得し、博士前期課程(臨床心理学領域)を修了することで、公認心理師の受験資格を得ることができます。
※臨床・発達心理学専攻博士前期課程(修士課程)は、入学後に発達心理学領域から臨床心理学領域へ所属を変更することはできません。
工学研究科

工学の専門的な技術と知識を身に付け、それを製品やシステムの設計・開発に応用できる高度専門技術者および研究者を養成します。また、学会発表や共同研究などの対外活動を通して、コミュニケーション能力やプレゼンテーション能力に秀でた人材を育成します。さらに、技術者・研究者として高い倫理観を持ち、職業人としての立場を強く意識できる人材を育成します。
HPアドレス https://www.chukyo-u.ac.jp/educate/gse/
機械システム工学専攻【修士課程】<名古屋キャンパス>
「ものづくりのための研究」ができる技術者を養成
本専攻では、人間生活を豊かにするため、機械技術、情報技術、システム技術の基盤技術を総合的に使って、社会の要請に応える創造性に満ちた「ものづくりのための研究」ができる高度専門技術者の養成をめざしています。そのためカリキュラムでは、研究科共通の職業人意識を涵養する科目、専門的な知識を得る講義系の特論、特論での知識を深め定着させる演習系のセミナー、研究を主体とした機械システム工学特別実験および演習を配置しています。これらの科目で養成された専門能力を生かし、特定分野の課題に関し専門的研究を行い修士論文としてまとめます。
◆3つの履修モデル
特論およびセミナーは、学生の想定進路をもとに3つの履修モデルに分類された先進的研究教育が受けられます。
- 「機械技術系分野」では、メカトロニクス、知能制御、機械制御や機械計測についての高度な専門知識と実践的技術を身に付けることができます。
- 「情報技術系分野」では、センサ情報処理、生体情報処理、画像処理についての高度な専門知識と実践的技術を身に付けることができます。
- 「システム技術系分野」では、マン・マシンシステム、システム材料、生産システムについて、理論と実践の両面から高度な専門性を獲得します。
電気電子工学専攻【修士課程】<名古屋キャンパス>
幅広く電気電子工学応用に精通する人材を育成
本専攻は、数理的かつ綿密な思考力と電気電子工学の専門知識を持ち、自己表現および対人関係力に優れた、応用力のある高度専門技術者および研究者を養成します。専門知識は、細分化、先鋭化された1つの分野に限ることなく、共通的基盤的知識に重点を置き、幅広く電気電子工学応用に精通する人材を育成します。そのためカリキュラムでは、研究科共通の職業人意識を涵養する科目、専門的な知識を得る講義系の特論科目、専門知識を深め定着させる演習系のセミナー科目および研究を主体とした研究指導科目を配置しています。これらの科目で養成された専門能力を生かし、特定分野の課題に関し専門的研究を行い修士論文としてまとめます。
◆5つの履修モデル
専門科目は、将来の進路を想定して5つの履修モデルに分類されており、電気・電子・情報・通信の幅広い分野をバランスよくカバーしています。
- 「エレクトロニクス分野」では、デバイス、電子回路、組込みシステムなどについての高度な専門知識と実践的技術を身に付けることができます。
- 「制御・メカトロニクス分野」では、ロボット、制御システムなどについての高度な専門知識と実践的技術を身に付けることができます。
- 「情報・画像分野」では、情報システム、画像応用機器などについての高度な専門知識と実践的技術を身に付けることができます。
- 「通信・電波分野」では、無線通信システム、電波応用機器などについての高度な専門知識と実践的技術を身に付けることができます。
- 「電気分野」では、電力システム、電気機器などについての高度な専門知識と実践的技術を身に付けることができます。
情報工学専攻【修士課程】<豊田キャンパス>
システム設計構築、運用管理のできる高度専門技術者および研究者を養成
本専攻では、人と人をつなぐメディア技術と、それを構成するソフトウェア技術およびその基盤となる情報システム技術に精通し、それらの技術を駆使して表現することにより、最終的に情報科学における高度な技術と知識を身に付け、それらを製品やシステムに組み込むことができる専門技術者および将来の情報技術に貢献できる研究者を養成します。
社会の中でのメディア・情報技術の役割を理解し、地域や国際社会の情勢も視野に入れつつ、工学のみならず、自然科学・社会科学の諸分野とも連携しながら、社会的責任を果たすことができる力を身に付けることをめざします。
◆3つの履修モデル
3つの履修モデルに基づき、専門教育を行いつつ、これらの分野が協力し、学外交流および地域や海外との連携を通して、実践的で視野の広い研究を展開できる環境を整えています。
- 「情報システム分野」では、計算機システム、ネットワークシステムなどの情報システム系分野を中心に高度な専門知識と技術を身に付けることができます。
- 「ソフトウェア開発分野」では、情報処理、データベース管理などのソフトウェア系分野を中心に高度な専門知識と技術を身に付けることができます。
- 「情報メディア分野」では、メディア・インターフェース、メディア表現などの情報メディア系分野を中心に高度な専門知識と技術を身に付けることができます。
工学専攻【博士後期課程】
働く社会人にも開かれた工学研究科博士後期課程
工学専攻博士後期課程は、工学分野の主要領域である「機械システム工学領域」、「電気電子工学領域」および「情報工学領域」の3領域を教育・研究の対象とし、各領域のスペシャリストとして深い専門知識を持ち、自立的な活動を行う研究者や先端的な製品の基盤となる新技術の開発ができる高度専門技術者を養成します。また、授業科目の夜間開講やメディアを利用した授業、社会人向けの特別入試制度など、社会人の方が働きながら学位取得を目指す体制を整えています。なお、情報工学領域の学生は豊田キャンパス、それ以外の領域は名古屋キャンパスを学びの拠点とします。
メディアを利用した授業:職業を有する社会人学生に対し、研究指導科目のみ電子情報メディアを利用して、自宅や職場など教室以外の場所で履修することが可能です。
◆機械システム工学領域<名古屋キャンパス>
機械技術、情報技術、システム技術など、機械システム工学の幅広い知識・技術を身に付け、高度な「ものづくり」のために様々な分野・技術を統合化できる人材を養成します。
◆電気電子工学領域<名古屋キャンパス>
エレクトロニクス技術、制御・メカトロニクス技術、情報・画像技術、通信・電波技術、電気技術など、電気電子工学の幅広い知識・技術を身に付け、人間生活を豊かにする製品の設計・開発ができる人材を養成します。
◆情報工学領域<豊田キャンパス>
情報システム技術、ソフトウェア開発技術、情報メディア技術など、情報工学の幅広い知識・技術を身に付け、周辺領域の様々な知識・技術を統合して新しい製品やシステムを開発できる人材を養成します。
また、個々の領域の専門性を追求するだけでなく、情報技術を共通の基盤に持ちつつ、他領域の特質や領域間の関係を理解し、他者との協調の下、より広い視点から新しい工学技術を創成できる人材を養成します。研究指導においては、専門領域における課題発見能力、高度な研究遂行能力、プレゼンテーション能力、コミュニケーション能力および論文作成能力に秀でた人材を養成するとともに、研究者および高度専門技術者としての役割や責任を理解し、高い倫理観を持って行動できる人材を養成します。
スポーツ科学研究科
スポーツ科学専攻【博士前期(修士)課程・博士後期課程】

開設以来の先進的な取り組みから、多様な専門性を持った研究者・職業人を養成
本研究科は、体育学研究科として1974年に開設され、50年以上の歴史を誇ります。私立大学の体育科学系大学院として日本で初めて博士後期課程を開設するなど、常に先進的な試みに挑戦してきました。今日まで実に90名あまりの院生・研究者に博士の学位を授与してきたことも先進的教育の軌跡の証しです。
体育、運動、スポーツは、人間の精神と身体を動員して行われる活動であるだけでなく、社会的な意味をもつ営為としても存在します。それへの研究アプローチはさまざまな問題意識から可能で、そうした特性に対応すべく、本研究科は極めて多様な専門性を有する優れた指導者を教授陣に擁しています。博士前期課程では研究者の養成のみならず専門的知識と教養を備えた職業人の育成に力を注ぎ、また博士後期課程では体育学・スポーツ科学および健康科学にかかわる研究を独自に進めることのできる先進科学者の育成に貢献しています。
◆総合科学としてのスポーツ科学の特徴をふまえ、5つの系からカリキュラムを編成
近年、さまざまな方面で体育・スポーツに対する関心・需要が高まっています。こうした社会の要望に適切に対処するため、本研究科では体育・スポーツに関する高度でかつ多面的な研究が不可欠であるとの認識に立って教育・研究に取り組んでいます。総合科学としてのスポーツ科学の特徴をふまえ、以下の5つの系からカリキュラムを編成し、研究指導などを行っています。
◇スポーツ文化・マネジメント学系 ◇身体教育学系
◇スポーツ生理学系 ◇スポーツ健康科学系 ◇応用スポーツ科学系
HPアドレス https://sps.chukyo-u.ac.jp/graduate/