研究科・専攻
数物科学専攻 【博士前期課程】

数学、物理学および計算科学の三つのコースがあり、それぞれ自然科学の諸問題を本質的なレベルで理論的または実験的に解明することができる能力を養います。
科目は、「大学院GS基盤科目」「基礎科目」「専門科目」「発展科目」群に分かれ、ゼミナールや特別講義を重視したカリキュラムとなっています。全コースにおいて複数の教員による研究指導体制をとり、高度職業人の育成のみならず、博士後期課程の基礎教育を受けることが可能です。
学修成果の評価は、「大学院GS基盤・基礎・専門・発展科目」では試験、レポート、演習、ゼミナールでの発表などに基づき行います。「課題研究」については自分が興味を持つ研究室に所属して研究活動を進め、研究成果をまとめた修士論文とその発表に基づいて評価が行われます。
研究室での研究活動では、指導教員の指導の元で最先端の研究に取り組みます。研究活動は、学内での活動だけにとどまらず、学外実験や学外研究機関の研究者との交流、国内外での研究会や学会での研究成果の発表など、非常に幅広く行われます。これらの活動を通して、自身の専門を深めることに加え、多角的な視野も形成していきます。
金沢大学大学院自然科学研究科数物科学専攻に入学を希望する場合、入学試験を受ける前に自身が希望する研究室を訪問することを推奨しています。これにより研究テーマに関するマッチングを行い、最適な指導教官を選ぶことができます。
数学コース
数学コースの学生は、「代数学」「幾何学」「解析学」の中の数学の各専門分野の研究室に所属し、セミナーを通じてそれぞれの専門を深めます。講義では「基礎科目」から始まり「発展科目」で研究の最前線をめざします。一般化・抽象化された対象を探究し、物事の本質を見抜く力を養います。
物理学コース
物理学コースでは、「素粒子物理学」「宇宙物理学」から「物性物理学(極低温、ナノ物理)」「非線形物理学」「生物物理学」に至る多様な研究室群から選択し、研究活動を行います。またそれぞれの研究室が主宰する専門科目を学ぶことで、分野をまたいだ専門知識を深めることができます。このように最先端での研究や学びを通して、複雑な自然現象に隠れた基本的な法則を解明する能力を養います。
計算科学コース
計算科学コースでは、数学や物理学の基本的な知識を「基礎科目」で学び、知識を自然科学や工学への応用の視点を持って「発展科目」に繋ぎます。計算機シミュレーションなどの手法を高度に駆使できる能力を「応用計算科学」科目などで養います。
研究活動では、数学や物理学が対象とする多岐に渡る問題について、計算科学の研究手法を駆使した理論研究を行います。数学・物理学の特定の学問分野だけでなく、研究対象に応じた専門分野の知識を身に付け、応用することが求められます。研究活動を通して、問題解決能力や学際的な視点を持つ力を養います。
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数物科学専攻 【博士後期課程】

入学前に、英語および専門分野に関する専門的基礎科目の基礎学力を身につけておくことが必要です。
博士前期課程で培った専門知識と経験をふまえ、最先端の課題への取り組みを通じて、新課題を自ら開拓する洞察力を養い、高度教育機関の教員や一般企業の研究職に相応しい高度の見識と専門性を持った人材を養成することを目的とします。
総合・専門・専攻共通科目ではレポート、演習、あるいはゼミナールでの発表などに基づいて学修成果の評価が行われ、自身の専門分野に関する知識、技術、最先端の研究動向などを学んでいきます。そして、研究者としてスタートラインに立つために、博士号の学位取得を目指します。
そのために、博士前期課程で培った専門知識や経験をもとに、博士後期課程では研究を飛躍的に高め、その研究成果を科学論文として執筆し、国際的な学術雑誌への掲載を目指します。そして、最終的にこれらの成果をまとめ、集大成にあたる博士論文を書き上げ、審査を経ることで学位を取得することになります。
このように博士後期課程では、指導教員のサポートを受けつつ研究活動に邁進していきます。そして、最先端の研究を肌で感じながら日々成長し、博士号を取得して次代を担う若手研究者として巣立っていきます。博士号の取得後は、大学などのアカデミック分野や民間企業での研究者としての就職など、幅広い進路があります。
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